雨音色
意外な返答
「・・・あの・・・」


そこは、静けさが漂う閑静な庭園だった。


川のせせらぎが、涼しげに響く。


二人は川の上に掛けられた橋の上を歩いていた。


「・・・はい?」


彼女は立ち止まることなく歩き続ける。


「・・・あ、いえ・・・」


思わず彼は口ごもった。


「・・・」


再度の沈黙が切って落とされる。


「あの・・・」


二人の間だけ、気まずい雰囲気が漂う。


「何ですか?」


「・・・いや・・・」


彼女はそのまま先に進んでいった。
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