PRINCESS story
第一章

突然の迎え


4月。

今年もまた、新しい季節がやってきた。


私の部屋の窓から、満開に咲き乱れた桜の花が綺麗に見える。



「お母さんは花よりも葉っぱの方が好きだって言ってたけど、私は花の方が好きだな…」


そんなことを、誰もいない部屋で1人、つぶやいてみる。





「琴葉、お客さんだってさ」

「はーい」



私の兄、蓮にぃこと三上 蓮介に声をかけられ、私は自分の部屋を出て一階に向かった。



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