狙われし王女と秘密の騎士

国を脱出する姫君


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「通行証を見せろ」


国の境にある検問で、サルエル兵士は厳しい顔つきで手を出した。
カイルは黙って通行証を出す。
兵士はそれを返し、私とお頭にも通行証を出すよう手を出した。
手渡すとそれをざっと確認する。


「……良いだろう。通れ」


兵士は通行証を返し、素っ気なくそう言って次の人に取りかかる。
私達三人はさっさとその場を離れた。
すると後ろでは兵士の厳しい声が響く。
慌てて振り返ると、ひとりのおじさんが兵士に捕まっていたのだ。
思わず立ち止まりそうになるが、その背をカイルはそっと押して歩みを急かす。


「振り返るな、シュリ。きっと偽造の通行証がバレたんだろう」
「棒で叩かれている」
「小僧。今じゃ国境では珍しくねぇんだよ」
「国王はあんな叱責許したりしないのに」
「その国王は捕まっちまってるってんだぁよ!」


お頭の呆れた声に私は唇を噛む。
すぐに助けてあげられない自分が悔しい。


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