拘束お姫様 *番外編開始
それは 募る想い故に

♯ 1




お城に住むようになって、早2ヶ月。

城外に出る事は許されないが、メイド達の手伝いをしたり、楽しい話をしたり、それなりに 彼女は此処の生活に慣れてきていた。


「王子様、毎日公務で忙しいですわね」


ふと メイドが一人、そんな事を言い始めた。


「毎夜毎夜と、何処かへ出掛けていらっしゃるし、お忙しい方ですわ」


そんな彼女達の言葉聞き、シンデレラは不安を隠せないでいた。

抱き締められたあの日から、彼はずっと 真夜中に出掛けてばかり。


「公務って、真夜中までするものなんですか?」


王子の事などまったく知らない彼女は、彼の仕事が そういうものだと思い込んでいた。


「いいえ。 遅くても日が変わる前には終わるものなのですが・・・・」


「・・・・そうですか」



では何故、彼は毎夜毎夜と 出掛けているのだろうか。


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