木苺の棘

幻影の愛

私は、やっぱり漣の事が
大好きで、貴方を
忘れる事はできない。

だから、ずっと貴方を
慕い続けて私は生きていく。

貴方は今、彼女と同じ時を
歩み、幸せですか?

彼女、捺さんの心代わりを
知らないままの私・・・

同伴のお客様と、お店へと
向かう途中、ある人に腕を
掴まれた。

痛い・・・

「ちょっと来い、お前に
 聞きたいことがある
 大切な話だ」

「えっ、イサミさん?
 困ります、放してください」

振り解こうにも、解けない手

「君、やめたまえ
 放さないか・・・」

同伴の男性が敢さんの肩に
手を触れた。
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