ナンパ男との恋 1巻
「春菜ちゃん 予定ある?」

「予定?って・・?」

「約束とかある?」

「ないけど・・・」

「じゃあさ、水族館行こうか?」

「水族館・・?」

「雨だし、暇じゃん。
ね?付き合ってよ?」

「あ、うん・・・・」

1時間近く車を走らせ
ようやく着いたけど

雨のせいか あんまり人がいない。


館内を歩きながら

「ねぇ、春菜ちゃんって
久保先輩の どこが好きだったの?」


自分でも分からない事を聞かれると
どう答えていいのか
余計分からなくなる。


「どこがって・・・
正直に言うと分かんない」


「・・・そっか。
別れ話とかしたの?」


「ううん・・・してない。
輝樹との連絡方法は
携帯しかないから
私のが繋がらなかったら
きっと 終わるし・・
会ったら 絶対気持ちが揺らぐって分かってるから」


「でも、会って 気持ちぶつけてみたら?
まだ 真相は分からずじまいなんでしょ?
このままじゃスッキリしないじゃん。」


「そうだけど・・・
これでいいんだ。
このままで・・・」

気持ちぶつけて・・・
真相を聞くのが怖い。

もう

これ以上

傷つきたくない・・・・




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