不器用男子
第六章

デート

 高校も卒業してまた夏に近づいたころ……。


 私は本屋さんを店長として開き生活をしている。


 千隼は有名な大学に通っていて毎日のように私の本屋を訪ねてくれる。



 忙しいながらも気付いた。

 私たち…


 付き合って2年もたつのにデートをしたことがない。


 ありえないだろう。



 たまにはゆっくり千隼と遊園地とか水族館とか…そんなところにも行ってみたい。



 そこでだ……もうすぐ千隼の誕生日。


 しかも日曜日だから千隼は大学お休み。


 私はママに相談したところ代わりに店番をしてくれるらしい。


 結構、繁盛をしている私の店は店長なしでは無理かもしれないというお客様の多さに自分でも驚いてる。



「千隼、今週の日曜日空いてる?」

「あー、空いてるけど?」

「どこか遊びに行かない?」

「めんどい」

 そこをなんとかと言い、説得をした結果OKをもらった。


 誕生日プレゼントには千隼の好きそうなネックレスを買い準備もいい。

< 188 / 244 >

この作品をシェア

pagetop