不器用男子
「まぁ、念のため今日は休めよ?」


「うん」



 にこっと笑った木下君。



 ぬはっ!!!



 きらきらスマイルだ…。


 熱を計ると37度2分

「微熱だな。」


 表示されてるのを見た木下君。


 ちょっと安心してくれてる。







「ひなみちゃん!? 熱出たってホント―?」


 凌君があわてて走ってきてくれた。


「もう下がったよ?」

「よかったぁぁ」



「あっ、今日学校休むよね? 山田…気をつけて? 今日バイトないらしいから。」


「わかった。」


 山田君お休みかぁ。


「ほか誰か休む人いる?」

「今日はたぶんいない。」



「じゃぁ、行くねー」

 凌君と木下君は私の部屋から出て行った。


「ふーっ」

 汗をかいてる服を着替えようとベッドから立ち上がると、上は虹野高校の水色のブラウス。

 下はスカートの中に着ていた体操服のズボン。


 見事な恥ずかしい男子には見せられない格好。


「ひゃぁっ!!」


 ご丁寧に、せい服はハンガーにかけてある。


 もう熱を出すのはこりごりです。

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