誓いの言葉・高校編
穏やかな時間
翌日お母さんが眠る墓地に二人で花を持ってお参りに行った


この前来たのは3月のお彼岸


私はまだ付き合い始めたばかりの省吾さんの事を伝えた


省吾さんは、私の過去を知った上で私を包み込んでくれる


出会って間もないけれど、会う度に穏やかな気持ちになれる


墓前で手を合わせる省吾さんの後ろ姿に気持ちが暖かくなった


ーーーお母さん
省吾さん良い人だよ
見守っていてねーーー


連休最終日の今日は二人初めてのデート


「これからどうするの?」


「俺の家」


「え??」


「この先瞳と付き合う為には味方になってもらわないとならないし…」


「な なんか緊張してきたかも…どうしよう」






私は車内で
"お土産とか要らないの?"
"もっと違う服にすれば良かった"
なんて言ったら


「固くなんなよ…俺まで緊張するだろ?
今日は顔見せだよ。いずれお前の両親になる予定だからな〜」


両親?
私が驚いていると


「俺さ、本気だから。出会った期間とか関係ないと思ってる…俺も早く自立して本当の意味でお前を守れる男になりたいんだ。
まだ学生の身だから、少し待たせるけれど…」
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