CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=

3. George & Nana



ケントとテジュンの話はひとまず置いといて、おいらの話も聞いてくれ~!


ケント「ちょっと待った~!俺の話も途中でテジュンが割り込んで来たんだからヒカルちゃんとのラブラブ話をもっとさせろよ。」

テジュン『俺だって、これからもっともっとミリと親密な関係になっていくのに、邪魔すんなよ!』

ジョージ「ウルセ~!
おいらだって聞いて欲しいんだい。

それじゃあ、ここからはおいらのラブラブストーリーだよ~ん!」


~♪~♪~♪~♪~

8月6日のイベントライブが終われば、これからXYZの活動は、しばらくお休みだってチャンスが言ってた。

なんでも、KYUの写真集の撮影の為に、チャンス達は明日から韓国に1週間ほど行って来るそうだ。

ケントは、友人のバンドがライブやるそうなんだが、ドラムの奴がバイクでふざけていて立ち転けしたらしく、右手首の骨折でライブに出られなくなったそうだ。

そこで急きょピンチヒッターとして、神奈川まで遊びがてら行って来るそうだ。

ケントも1週間帰って来ないんだって。

テジュンは、最近何だか様子が変だと思っていたら、いつの間にか彼女らしき相手が出来たみたいだしぃ…


退屈なおいらは、一人で部屋に引きこもってキーボードで作曲してたのさ。

そしたら母ちゃんが、おいらの至福の時間を邪魔しちゃって

『ジョー君、今日はお得意様に大事な反物を届けに行かないといけないから、店番頼みますね!』

だとさ。

「父ちゃんは?」

『あの人は、秋の新作の為に手染め工房で監修をしているわよ。

職人達と一緒に一週間は戻って来ないわよ。』

「エ~ッ!?マジですか~!」

『そうよ。最近は忙しくて、配達しなきゃいけないのが沢山あるから、従業員の梓さんと若菜さん、それから悠輝先生の3人でお店頼みますね。』

「は~い。」

『それから、お店に居るときは、言葉遣いもちゃんとしなさいよ。

ヘンテコな喋りをしていたら、お客様に失礼ですからね!』

と釘を刺され、母ちゃんはお店に行って配達の品を車に積み込む作業を始めた。

仕方がないから、着物に着替えて店内に降りて行った。

午前中は、夏祭りが近いので浴衣を買いに来たOLさんが2人、足袋を買いに来たご婦人が1人、母の誕生日プレゼント用にと帯留めを買いに来た娘さんなどがやって来た。




 
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