『やっぱし、いた…。』



なんとなく予想はついていた。



この野原は美奈と毎年来ている、思い出深い場所。



どこか一点を見つめボーっとしている美奈に、俺はためらいなく歩み寄っていった。



『美奈…っ!?』



…やっぱり、あの時なにか声をかけてやればよかったんだ。


美奈は強いようで、すっごい弱い。


それは俺が一番わかっていたのに…

何をやっているんだろう。



「…慎治!?」



俺の存在に気づいた美奈は、慌てて腰をあげ、逃げるように一歩、二歩と後ろに下がる。



このまま美奈は消えてしまうのではないか、

そう思った俺は、閉じ込めるように美奈を抱きしめた。