――突然、目の前にいる美奈の優しい温もりがなくなって。


ガツン、と頭に衝撃が走る。




「…慎治。何ボーっとしてんの。」

『えっ??』



目の前には母さん。


その母さんが、俺の顔を心配そうに覗きこんでいる。




…おかしい。


俺はほんの数秒前、確かに野原にいて。


美奈とキスをしていたはずなのに。



…なんで俺は今、自分の部屋のベッドに腰掛けているんだ??



『…美奈は!?』



美奈の存在が消えていることに気づいた俺は、慌てて辺りを見渡す。



視界の端っこで、母さんが顔を歪めているのを感じた。