君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
第二章 初恋

告白

女子バスケの1年生部員は、
先輩達よりも先に、体育館に行っていなければならなかった。


急ぎ足で、体育館への渡り廊下に向かっているところで、

向うから、横一列でダラダラと歩く、男子軍団とはち合わせた。


「お!バスケ部の将来は、君達にかかっている〜頑張りたまえ!なんつって〜」

恭一だ……

その声の方向を睨みつけ

「るっさい!」とだけ言い放ち

堂々と真ん中を歩く私を、
他の男子は、道を開けながら、

「おっと、コエ〜な!」
「え、誰?」

と、口々に言っているのがわかった。


「だろ〜、アレさ〜、俺の…」

恭一が何を言ったのか…
最後までは聞き取れなかったが、
どうせ馬鹿にしたに違いない。


夏休みが近づく頃には、
学校での緊張感も解け、
皆、馴染んできているようだった。

そうなると、
ホレたハレたの話が、浮上しはじめ、

遂に隆志が、
愛の告白をされたとかなんだとか。


その子の思いは通じなかったようだが、

先を越された鈴ちゃんは、
隆志が受け入れなかった、その理由を考えていた。

相当、真剣だ。


そんなある体育の時間、
私は、クラスメイトから
隆志のことで質問された。

どうも、隆志に告白したという子に代わって
偵察しているようだ。
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