知らなかった僕の顔
彼女の部屋
今日も朝から、信じられない大音量のセミの鳴き声で目を覚ます。


「おはよう」
僕より先に起きて、台所でおにぎりを作っている森若ちゃんが言った。

「…おはよ」

「今日は宮田くんも、バイト休みだよね?」

「うん…」

「何か予定ある?」

「いや、特に…」

「じゃあ、これから私の部屋に行ってみる?」

「その、おにぎりは…」

「私の部屋で食べようと思って。外でもいいし」

「外…暑いよ」

「んふふ。じゃあ、行こうか」
森若ちゃんは、すごく張りきっているようだった。



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