国立研究所の受付でエーデルシュタッドに面会の取り次ぎをしてもらう。

不審そうな顔の受付にカラトの文を渡すと、彼女は疑わしそうな目をして、俺達がかつて改良した時の魔導石を使って通信を始めた。

エーデルシュタッドの砂で出来たような顔が宙に浮かび上がる。

「博士、お客様ですが、いかがなさいますか?」

エーデルシュタッドはゆっくりとこちらを向く。

眼鏡の下の目が、孤を描いた。

『やあ、0083。来てくれると思ったよ。そちらのお嬢さんも』

相変わらず、気味の悪い笑みだ。

「0083?」

受付は目を白黒させる。

国立研究所の職員ならば、魔人の実験ナンバーだということを知っているのだろう。

だがしかし、第九部隊は全員処刑された――ということになっているのだ。

彼女の困惑はもっともだろう。