チャンピオン【完】

3※ハイティー





そのタッグマッチまでは1カ月しか日がないと言う事であった。

だが、そんなこと私は知らない。


って言うか、絶対試合なんてでない!!




私はあの日から宥めたりスカしたりしてくる兄貴を無視し続け、普段通りに学校に通った。

貴丸は食堂で顔を合わせても、無言。

私は彼からは綺麗に無視されていた。


それも気に入らない。

どれだけ強い選手なのかは知らないが、こいつが頼みこんでくるならまだしも、その態度はないんじゃないですか。




土曜日の今日、学校は休み。

のんびりと起きだした私は、朝ご飯をとりに食堂に来ていた。

食堂には先客。

マラソン上がりらしく首にタオルを巻いた、いつもの黒ジャージが冷蔵庫の前にいる。


「... おはようございます」

「オハヨウ」

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