チャンピオン【完】

8※ステイインタッチ





私が練習を開始し、数日がたった。

私はジョニー隊長の鬼のシゴキに耐えた。


自分たちのトレーニングのあと、疲れているというのに、何故か私につきあってくれる練習生くんたちの存在も頼もしい。


なんだか今まで脳筋連中と呼び、嫌いまくっていて悪かった。



ジョニーズ・プログラムは応用編に入っていた。

しかし。

腹筋編から応用編にDVDを変える時、私は気がついてしまった。

私が必死に頑張っているのは、軍隊式トレーニングではなく、軍隊式エクササイズであった。

また絶対気づいているはずなのに、誰もそれを私に教えてはくれなかった。



「こんなんで、勝てるのかなぁ... 」

足手まといになりそうで嫌だ。

しょんぼりとした私の呟きを聞いた兄貴が、にこりと笑ってカルテを閉じた。


「詩は勝たなくてもいいんだよ♪」

「え」

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