暗闇に包まれた城。
光を嫌う闇が蔓延る真っ黒の城。空は黒に染まり明るさを知らない。世界『レ―ヴェンデュール』からどこまでも遠く離れた地。

闇のカーテンがその地を隠し邪気を充満させる。


 黒のローブを頭のてっぺんからつま先まで隠している人物は、真っ白な皮膚を持つ片手に漆黒の玉を浮かばせている。様々な映像が映し出されていた。


 宿命を負い旅立つシルフィー。

 火山の中、火柱と共に映るカルシュ。

 樹海で巨木の隣に立つルーフ。

 妹、ユラを探すモラ。

 大海の魔物と戦うライナとクリス。


 過去を遡るかのように映像が流れる。それを面白く見つめ見る者を全てを恐怖へと陥れる笑みを浮かべる。



「……時は満ちた」

 暗く地を唸らせる声。今、現在船にいるシルフィーたち全員が映し出されるとパキンッと玉が粉砕した。粉々になった玉が風に乗って消える。


 そのローブの人物の後方に音を立てずに影のように新たに6人のローブの人物達が現れた。邪悪のオーラをまとい負の気を漂わせている。



「……封印が解かれ失われつつあった力が今、蘇った。あの忌々しい賢者め…っ」

 
 ローブの隙間から見えた暗黒の瞳。憎悪をたぎらせ更に黒が生きた。



「今度こそ世界を我らの物に、思い知るがいい。我らの手に渡らなかったことを」



第六章 異変