猛獣に射抜かれる様な愛
出動要請が出て現場へ向かうも通報された乱射は行われておらず、辺りは静まり返っていた
手遅れか?
隊員と共に通報された場所である廃墟の中を探索していると、その一室で倒れている女を発見した
「………莉…菜…?」
その女の傍へ寄ると一気に身体中の血の気が引いて行く感覚に襲われる
そこに倒れていたのは、右手に銃を握り締め、頭から血を流している紛れも無い莉菜…本人だった
自分で頭を打ち抜いたのか…莉菜の脈は触れず、ほぼ即死状態だったに違いない
建物の中を検索したが他には誰も居ず、俺は莉菜を抱き上げ到着した救急隊員へと莉菜を任せ署へと戻った。