猛獣に射抜かれる様な愛


「後は俺が居るからお前は帰ってろ」


「…でも」


「そんな格好で居られりゃあ病院も患者も迷惑だろーが」


「まぁそれはそうなんだけど」


「車使え」




矢斗は車の鍵を結菜へと投げ、結菜はそれを受け取ると己の身なりを見下ろした


血まみれの隊服を見れば矢斗の言っている意味を理解できた


確かにこの様な格好で居るのは良くないだろうし、シャワーを浴びたかった為鍵を受け取ると病院を後にし駐車場へと向かった




「…車使えって言われても……左ハンドル運転した事ないんだけど…」




矢斗の車は外車な為戸惑いつつも仕方ないからと車に乗り込み署へと向かった。



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