スマッシュ!

それはなんの前ぶれもなく、来た。

「真奈!部活決めた?」
「えっ?あ…。まだかな。」

(嘘だよ…。私は帰宅部でいいし。)

「一緒にバド部入ろう!」

「えっと…。」

イエスかノーか答えてないのに…。美優はイエスと思ったらしく。

「決まりね!」

と鼻歌まじりに去って行く…。

どーしよ。入るつもりないのに…。

美優とは小学校から一緒で明るくて、勝ち気な性格。バドミントンも小学校からクラブでやっている。

帰りに無理矢理誘われて体育館へ行き、部活を覗く。

バスケ部のボールの音に卓球部、バレー部のスパイクに靴が擦れる音…。

それに…パンっ!というどこか懐かしくて、気持ちいい音がした。

結局、美優に断れず

なんとなく、バド部に入ってしまった…。

きっかけなんてそんなもので…。
カッコ良く言うなら、運命かな…。

どうなるかなんてわからなかったけど、

それがつまらない時間を変えた音だった。
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