地味男子

☆第一章☆

初めての恋は逆

　あたし澤田　柴乃（さわだ　しの）。


　今日から高校２年生。



　後輩という存在ができていつもより少しスカートの丈をあげる。


　ばっちり二重つけまに新色の桜色グロス、デコデコのネイルをしてランラン気分で学校に足を進める。



　世間で言うギャルと言う奴。



　もちろんダチもギャル。



　通学路を通るといつも視線が痛いけど気にしない。


　いちいち気にしてちゃ身がもたないよ。


「おっはよぉ～♪」

　あたしの大親友の新庄　花（しんじょう　はな）。

　ギャルだよ、もちろん。


　茶髪に３重つけま・スカートはブレザーからほんのちょっと見えるくらいまで上げている。


　ちょっとぶりっこだけど可愛い♪


「今日も可愛いねーっ!!　柴乃っ♪」

　可愛くないですよ。


　ただのギャルです。




「クラス発表見にいこー?」

「うん!!」


　靴箱に貼ってあるクラス発表の紙。


　身長が１５６cmの私には見えない。


　隣で嬉しそうに見ている170cmの花。