地味男子

隣の地味男

「ルンルン♪」

「機嫌いいねー?どうしたの??」


 朝からテンションMAXの花は鼻歌を歌ってる。


「実はねー? 今日、朝から3人に告られたのぉ♪」

「へー」

「興味なしなのっ?」

「まぁ…」


 告られる?


「そーゆー柴乃は昨日と今日で何回告られたの??」

「え…わかんないよー。 5人ぐらいかな…?」


 5人って多いのかな…?


 知らないよ。


「うわっ…嫌味ぃ…柴乃ちゃんモテ過ぎっ!!」

「嫌みって…花が聞いてきたんでしょっ? 第一罰ゲームかなにかでしょうが!!」

「告った人可哀相…」



 意味わかんないよ…。



 お昼も食べて教室に戻るとやっぱり寝てる隣の人。

「ねぇ、柴乃? 柴乃の隣いっつも寝てない?」

「うん。 起きてるところ見てない」


 …あ、昨日みたな…。

「夜型なんだねっ、きっと」

「かな?」


 少ししゃべってみたい自分がいる。


 隣の人と…。


「何て名前なの?」

「え、そういえば知らないなぁ…。」

「隣の人でしょっ!? 名前も知らないの?」

「はい。」


 大爆笑の花。


 勝手に笑ってろ。


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