無愛想なマリア様☆X'masミラクル☆
プロローグ
小さな頃、パパは沢山のお話しをあたしに聞かせてくれた。
その中でもお気に入りだったのがトナカイのお話し。
サンタが引き連れた赤鼻のトナカイ。
あたしも欲しくて、クリスマスにサンタさんにお願いした。
でも、朝起きて枕元にあったのはトナカイのぬいぐるみで、パパに泣きついた。
「パパぁ~!マリア、ぬいぐるみじゃなくてほんものがよかったのに、サンタさんまちがえたぁ~~!!(泣)」
「あ~よしよし…」
困ったように笑いながらパパがあたしの頭を撫でる。
「愛梨亜!パパを困らせないの!!」
「だって~トナカイほしい!ママのばか!!うわぁ~ん!!」
大声で泣き叫ぶあたしにママはキッチンに立ちながら呆れ顔。
< 1 / 74 >