エクスタシー~極上のオトコ!?~
21.

タイム トゥ セイ グッバイ @理沙

ケータイ画面に浮かぶ二人の笑顔を見つめている時、突然、ポケットの中身が震えはじめた。


自分のケータイが鳴っている。


メールだ。


『オカマのママと飲んでるよーん』


美穂から楽しそうなメールが入ってきた。


笑えなかった。


涙と溜め息だけが止まらない。


私みたいな子が、どんなに頑張ったって、この人にはかなわない。


当たり前のことが悲しくて仕方ない。


けど、いつまでもこうして、家の前に座っているわけにもいかなかった。


傷を負ったエクスタシーのことも気になる。


私は取り返したケータイをポケットに入れ、玄関の扉を開けた。


彼に渡すべきかどうか、迷いながら。


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