トライアングル・ラブストーリー


目が覚めたのは22時をまわった頃だった


だいぶ体調が良くなった俺は起き上がろうとしたところで、額に貼られた熱さまシートに気づく


やはり夢じゃなかったのか…


一体、誰が……


寝室を出るとまるで別人の家にいるかのような錯覚に陥った


澄んだ空気に綺麗な部屋


塵一つ落ちていない


おそらくこれも寝ている間に来た人物がしていったことだろう


部屋を見渡すとキッチンに鍋があるのが見えた


自分では何かを作った覚えはない


やはり謎の人物が…


ふとテーブルを見ると手紙のようなものが置いてあった


読んでみると、手紙の主は原田だった


自分のせいで風邪を引かせてしまったと、罪悪感を感じ謝りに来たらしい


謝ってばっかりだな、この手紙


あいつらしいな…


その後俺は原田が作ったお粥を食べ、原田が置いていった熱さまシートを貼って寝床に就いた



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