トライアングル・ラブストーリー


…そう、私には辛い過去がある


あれは私が大学4年生の時だった


当時付き合っていた彼とは将来を約束していたし、双方の両親にも挨拶済みで私はすごく幸せだった


だけど突然ある日を境に、彼からの連絡が急激に減った


不思議におもってメールや電話をしても返って来ないことの方が多かった


心配になった私は彼の家へ向かった


でもあの時彼の家に行かなければ、こんなに傷つかずにすんだのに…


彼の家に着いた私は合鍵で中へと入った


玄関には彼の靴と、その隣には明らかに女物の靴が綺麗に揃えて置いてあった


リビングの明かりがついている


もしかしたらただの友達かもしれない……という淡い期待を胸にリビングのドアを静かに開けた



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