ケーキ屋のあなた
「殺す気かー!!」
有河が俺に目がけてチョップをくらわせにきた
だが、俺は必殺白刃取りで受け止めた
「すまん、鼻までふさいでいたとは思ってもいなかった」
「わざとだったら、余計にダメだー!!」
俺と有河は戦闘態勢に入った
俺と有河との関係はこんなものだ
典型的なやんちゃな男子
「おい!お前らうるせーぞ」
やんちゃしているのを止めるのは、いつも限って伊勢崎の役目だ
伊勢崎は俺達の頭を同時に叩く
一方、原田はため息をついて俺達の存在を消しているかのように、目線をおもいっきりそらしている
「東谷が好きな人が出来た話だろ?それならもう原田は知っているぞ」
「うそ!何で!?」
驚く有河、たぶん伊勢崎がここへ来る途中に原田に会って、その時に言ったんだろう
「俺が言ったからな」
「伊勢崎、知ってたのか?」
「あぁ、昨日東谷の好きな人を見たしな」
「うっそ~!どんな人だった?」
「見てからのお楽しみにしといたほうがいい」
「うわっ!伊勢崎も言ってくれねー!…原田も気になるよな!!!」
相手にされていないから、有河は原田を巻き込んだ
「・・・教えてもらったから別にいい」
「俺だけ仲間外れかよ!!仲間外れ反対~!」
「そろそろ行こうよ」
俺はこのままにしたらずっと有河が話し続けると思い
話をぶった切った
そして俺を先頭に、あのケーキ屋に向かった