ケーキ屋のあなた
逃げたことを後悔する

俺は『Un ange』から逃げ出した後

すぐさま家に帰ってベットにダイブして布団に包まった


人生、初めての告白が突拍子だったものだから

どう心を落ち着かせたらいいかわからない…






こんな時は…!


俺は携帯を取り出し、あいつへ電話をかけた

プルルルッ、プルルルッ


《もしもし》


「伊勢崎?」


こんな時はやっぱり頼れる伊勢崎!
まぁ、恋愛に関してはさっぱりだけどさ

なんていうか、伊勢崎の声を聞くと少しは落ち着くんだよな…




《あぁ、何か用か?》


「伊勢崎ィー…」


《……何?また相談事?うおっ!
ちょっと待ってて!》


あり?保留になった
なんか保留になる前、物が割れる音がした…

まぁ、予想はつくけど
大介あたりが何かしたんだろうな


《すまん、大介と奈々美がケンカし始めてさ…
時計を壊して、ぬいぐるみを投げたりして、散々だよ》


「わりー…大変な時に連絡してしまって」


《別にいいよ、で、何?》


「伊勢崎の声が聞きたかった!えへっ」


《キモイ…、さっさと要件を言え!》


あわわゎ…キモイの一言で切られた!
まぁ、伊勢崎らしいちゃらしいんだけどな

でも、大分落ち着いたかな?
まだドキドキは納まってないけど、告白した直前よりましだ



「俺さ…名笹田さんに

《告ったのか?》




「なんでわかんの!?」







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