彼氏だと思っていた人には、彼女がいた。

「誰、この子?」

大人の余裕なのかもしれない。

手を繋いでいる私たちを見ても、その顔には穏やかな笑みがある。

スーツの似合う綺麗な人だった。

胸元に落ちる真っ直ぐな髪は、本当にさらさらで。

その人の周りだけ、湿気がないようにさえ思えた。