きっと好き
下心

………‥
…‥










「ただいまぁ。」


神谷と一緒に家の前まで帰って来たのだけれど、何を話していたのか何も覚えていない。



玄関でボーッとしていると





"ドタドタ…"と走ってくる音が聞こえて

「お帰りなさーい!」"パシャッ"



「…………っ!」




目の前が一瞬真っ白になって、その後、フワフワと目の前に何かが漂った。





「うふふっ ひかるちゃんの制服姿ゲット~♪」



そう言って上機嫌の萌さんは液晶画面を私に見せた。




「なんですか……?」

「デジカメ、買ったの~♪
これで、ひかるちゃんをバシバシ撮るからね!」


「…ははは。」






萌さんは少し変わっている。
“天然”と言うよりは“変人”…?








「…あら?何かあった?
元気ないんじゃない?」


「…ううん。何もないよ。」





なのに、洞察力がすごかったりする。



父も彼女のそう言うところに惹かれたのかな…?と、最近思う。










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