同棲彼氏
「カップルさんですか~?」



観覧車の係りのお姉さんは、営業用スマイルではなさそうな笑顔を私達に向けた。



「違います・・・」



私はうつむきながら答えた。



お姉さんは再びニコニコ笑って
「照れてるんですね~!かっわいい~」
と言った。



「カップルさんにはいい事教えちゃいますね~♪」



「頂上で、愛を見せれば幸せになれちゃうんですよ~。例えば、『好き』って言うとか、キスしちゃうとか」



なんていうか・・・・ベタな迷信・・・。



「ありがとうございます」



一応そう言った私達は観覧車に乗った。



「・・・」



お互い、無口。



こんなハズじゃなかったのに・・・。



「ねぇ・・・キレイだよ?」



仕方なく、私は窓から外を眺めた。



遊園地はちょうどライトアップされており、キラキラ光る宝石箱の中にいるみたい。



頂上にいったらもっとキレイなんだろうな・・・。



だけど、もうすぐ頂上だ。



「真湖斗~」

「ん?」

「私のこと、好きなんだっけ?」

「あぁー…うん」

「騙してない?」

がだますわけねぇだろーが!」



そういう真湖斗の目は本気そうだった。



「あたしもねぇ、真湖斗好きになっちゃった見たい」



あたしは、頂上という、まるで見計らったかのようなタイミングで、真湖斗に瀬を向け夜景を見ながら話していた。



「は…?」



真湖斗はなんだかわかっていない様子。



「好きです。付き合って下さい」



私は言って、振り向いた。



そこには驚きながらもどこか嬉しそうな真湖斗の顔があった。



そして、ゆっくりと頷いた真湖斗と、夢のようなキスをした。
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