同棲彼氏
元旦で妬け
元旦――



クリスマスは、あの家族の思い出以外はよかった・・・。



真湖斗に、Makotoがオリジナルデザインした、この世に1ペアしかないペアの指輪とネックレスをクリスマスプレゼントに貰(もら)ったんだ!



私が指輪で、真湖斗がネックレス。



私の指輪は可愛い感じで、真湖斗のがカッコイイ感じなんだけど、それでもペアって感じのアクセサリー!



ま、そんなこんなで今は元旦。



年賀状が二人分来た。



「あ、これは真湖斗の」

「これは優美のだ・・・」

「あ、これ私の」

「これも優美のって・・・」



真湖斗が一枚の年賀状をジッと見つめている。



「?」



後ろから覗き込んでみると、『及川 志鶴』の文字。



ゲッと思って真湖斗から年賀状を奪った。



表には、『今年も愛してる!志鶴』という短い言葉の年賀状。



「何これ・・・」

「真湖斗!」



今でも私の事が好きな、前の前の年下彼氏ですよ・・・。



私が、秀也という、ろくでもない男に心が移ってしまって振った男。



それから毎年私にこんな年賀状をよこしてくる。
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