峰岸の恋する宇宙-そら-(短編)
専門学校は結構大変で、課題や何やらがかなりあって、あたしの気を紛らわすには充分だった。


友達もできた。



でも、慣れない内は遊ぶ余裕もなく、コンビニでお弁当を買って、1ルームアパートに帰って食べてお風呂に入って、寝るって生活がしばらく続いた。



短大に行った美幸と電話で話していると、最初の半年くらいは、帰りたいって気持ちがうずいたりもした。


そして、峰岸を思い出したりした。


その度に、あたしは必死で考えない様にするしか無かった。



峰岸の存在はあたしにとって絶対だったから、簡単に忘れられるとは思っていなかった。


忘れるっていうのは、想うよりもつらいかもしれない…。


その人が好きな分だけ、忘れる事には時間がかかる。


恋を忘れる期間は、想っていた期間の二倍、なんて話を聞いた事がある。


あたしは、何年かかるんだろう。



とにかく、考えない努力をするしか無かった。



一年過ぎた頃、彼氏ができた。


田村くん、同じ専門学校。

田村くんは優しくてセンスも良くて、一緒にいると色んな事があって楽しい。


でも…峰岸との静かな時間も好きだったな…。
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