完璧男子

蓮の怒り

「へー、そういうこと…」



 上から聞こえた声。




 前と同じ…。




 コツコツと近づいてくる足音。




「…蓮…」


「…俺に黙ってるとはいい度胸じゃねーか」


「…スイマセン」



 言えるわけないじゃん…。



 あ…!!


「蓮!! もしかして全部聞いてた?」

「…さぁな?」



 私、夕菜ちゃんに蓮のことがスキって言ったよね…。



 聞かれた!?



 夕菜ちゃんは優しく笑ってる。



「おい、歩夢ー?  降りてこいよ。」

「あっ、歩夢君!?」



 優しく笑ってた夕菜ちゃんは一気に顔が赤くなってうつむいた。



 分かりやすい…。




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