明日も、キミに恋をする。
「そうだったんだ…私、今まで愛ちゃんはなんか…恋愛マスターみたいに思ってたよ…」




男子の話題でも、いつも余裕でしてた愛ちゃん。


赤くなりやすい私に対して、愛ちゃんはいつもどこか余裕があるように見えた。


こんな風に、好きな人の話で大粒の涙を流す愛ちゃんを見るのは初めてだった。






私がしんみり言うと、陽子ちゃんはなぜか吹き出す。


「恋愛マスターって……なんやねん(笑)」




陽子ちゃんのツッコみに、泣いていた愛ちゃんも笑いだす。


「ぷははっ、今まであたしそんな悟り開いてた~?」





愛ちゃんは紙フキンで鼻をかむと、顔を上げて笑顔を見せる。



「あたし全然アカンよ?人のことは冷静に見れるのに、自分のことは全然わからへんもん。優ちゃんみたいに顔に出ないだけでさ」


「優ちゃんは、ほんま顔に出すぎやからな」




二人に笑われ、私も笑った。


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