ヴァンパイアの花嫁 番外編③
キスをしながらレオンはドアに目をやる。



やっかいな娘だな……。



廊下で少し開いたドアから自分たちを覗き見ていた娘の存在を認めレオンは心の中でため息をついた。




【アメリア、娘を監視しろ】


【かしこまりました】



レオンの念にすぐアメリアが答えた。




ティナは指にはまった指輪をにこにこと見ている。



「そんなに喜んでくれるとはね」



嬉しそうなティナにレオンも嬉しそうだ。



「この石はなんというのですか?」



「これはルビーだよ まるで血のようにきれいだろう?」



ティナの指輪がはまっている指をそっと持ち上げてルビーにレオンの唇が触れる。



レオンの仕草に胸がトクンと高鳴るティナだった。




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