ヴァンパイアの花嫁 番外編③
何なの……?この人たちは……?



エミリオだと思っていた男は、ティナの手を取り優雅に中へと歩みを進める。



ティナを猫足の長ソファーに座らせると、別の男がワイングラスを持ってくる。



「これは人間の血です 喉が渇いたでしょう お飲みください」



ワイングラスの中身の香りを嗅いでティナは喉の渇きを覚えた。



「ティナ様?」



「いや、人間の血は飲まないわっ!」



そう言って差し出された目の前のワイングラスを手で払う。



グラスは木の床に落ちて割れる。



そうなると、周りにいた男たちがこぼれた血を巡って舌を床に這わせる。



ティナはその行動に背筋がぞっとした。



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