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キャイキャイと甲高い子供達の遊び回る楽しげな声が、壬生寺に響いた。


「総司くーん、雪だるま作った!」

「うわぁ、上手に出来てますねぇ!」



二月半ば、久しぶりに太陽が雪を照らしていた。

あと一月もすれば気温が上がり、この銀世界も春色へと移り変わる。



「今日は山南さんの傍にいないのですか?」


子供達と遊ぶのを一時中断し、階段に腰を下ろす。


屋根のおかげで、此処まで雪は届かない。


「今日は一人にしてほしいって言われちゃいました。 バレてるんですよ、私が山南さんを見張ってるって」


仲が悪いわけではなかったが、去年までは山南と矢央が二人でいることは滅多になかった。

誰かしら他にいたのが、ここ最近は毎日一人で部屋を訪ねてきていれば、山南も気付かずにはいられない。


「土方さんは忙しいからなぁ。 矢央さんに、頼りっぱなしだ。 大丈夫ですか? 疲れてない?」

「大丈夫! 山南さんと、お茶したり勉強していれば、山崎さんの厳しい教育受けずにすむし」

「あはは! 山崎さんって、そんなに厳しいんですか?」


寒くないのかな、と小鳥が空を舞うのを二人で眺めていると、時間の流れが遅く感じる。


コツンと蹴った小石が、階段を下り雪の上にポスッと落ちた。


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