希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
情けない
――SAE SIDE――
「あ、センセ」
あたしは先生の影を放課後の廊下で見つけた。
「紗恵・・・」
「昨日、どうだった?」
「え?あ、あぁ・・・」
「ん?」
「良かったよ、すごく」
「・・・ふうん」
「なっ、何だよ?」
「なんか、ウザイ。」
「は?うっ、ウザイ・・・?」
あたしは先生を横目でにらむ。
「はっきり言ってよ。なんか思ってるコトあるんでしょ?」
「じゃあ、言うけど・・・」
「?」
「紗恵、お前本当に警察に補導されたコト、あるだろ?」
「え?なんで知ってんの?」
知ってるのはあの時のおまわりさんと亮介だけなのに・・・
「その警察官、俺のダチなんだよ・・・」
「マジで?」
「マジで。」
「・・・やば。」
「やば、じゃねぇよ・・・。何やってんだか・・・」
先生はため息を深くついた。