勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【上】

さよなら私の記憶



「はぁ…」


ため息しか出ない。


「今日一日お疲れ、絆奈ちゃん。」


「ありがと愛花ちゃん…」


ガランとした教室には夕焼けの光が射し込んでいて、愛花ちゃんがとても綺麗に見えた。


今日一日であたしは「転入生」から「紅薔薇王子に押し倒されてキスした女」になってしまった。


「はぁ…」


またため息が一つ出る。


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