Sweet*Lover…

「はぁ…」



あたしは、深いため息をついた。



「「「陸くーん!!!」」」



そのとき、たくさんの女子の歓声が聞こえた。


教室のドアがガラっと開き、入ってきたのは…天宮陸。


別名・あたしの悩みの原因人物。


皮肉にも、出席番号順で席が並べてある。


つまり、天宮くんはあたしの前の席ってこと。


天宮くんの席に群がる女の子たちを完全無視しながら、天宮くんはあたしに日誌を渡してきた。



「な、何でしょうか…」


「お前、今日は日誌書いて。俺ホームルーム担当するから」



それだけ言って、あとはあたしに背中をむけた。


ほんと、無愛想だな…。


天宮くんの背中を見ながら、そんなことを思っていた。



< 2 / 14 >

この作品をシェア

pagetop