My Romeo & Your Juliet 【完】
Act Ⅳ
地区大会前日、
部活動の時間が終わってから特別に体育館を貸し切る。

こんな遅い時間まで残ってるのは、あたしたちぐらいだ。

いつもはにぎやかなボールの音が響いてるのに、今日は静まりかえっている。



カーテンを閉めきって、すっかり暗くなった体育館。

ステージだけが照明で照らされている。

本番の会場も、こんな感じなんだろうか。



独特な緊張感が漂う空間で、岡崎先輩が口を開いた。

「じゃ、最初から通す。本番だと思って、間違っても止めないから」

松下先輩と照明を操作する部屋にいる美優は、こっちに目で合図を送る。

「はい…」

あたしは岡崎先輩と目を合わせてうなずく。

ステージの上で、自分の位置についた。
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