Re:今でも君が好きです。
突然の連絡



9月24日。

俺が生まれて過ごす、23回目の誕生日。

24日の日付に変わった瞬間に、布団に放り込まれていた携帯の着信音が鳴り響いた。



《木之下 美紀》

携帯のディスプレイにはその5文字が映し出されていた。


一年振りに見る名前かもしれない。

毎日の慌ただしい日々の中で、俺が記憶から消そうとしていた名前で、存在だった。

そんな奴から届いたメール。


俺はそのメールをすぐに見る事が出来なかった。

そのメールの内容をすぐに見る気にはなれなかった。



多分…そのメールは俺を責め立てる内容だと思ったから。


俺が一年前に彼女にした事を思い出したくない、
もう抹消したい程の記憶を呼び戻すのではないかと怖かった‥。

そんなんが理由で携帯を開き、メールをチェックする、その一連の動作を躊躇った。







< 1 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop