君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
# two



そして、とうとうライブ当日。

クリスマスのイルミネーションがきらっきら輝くライブハウスの前に立つあたし達2人。


「さっむいよ、松島まだ?」

「ちょっと早く来過ぎたかな」


こんな寒空に、女2人を待たせるなんて、、、松島のヤツ後で見てろよ。


「あ!美加、あきら!」

だからあきらじゃないって。

「正樹~!寒いから、早く入れてよ」


あたしが反論しようとしたところで、美加が今一番大切なことを言ってくれた。

難なくライブ会場へ。

中は既に薄暗く、あたしの気分はどんどん下がって行った。



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