君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
# six



…えーと。


静かです。


とりあえず状況報告しておくと、かなり静かです。

耳に入ってくるのは、聞いたこともない洋楽。

それでも、妙にしっくりくる音楽。


「これ、、、かなり好みです」

「ちなみに洋楽じゃなくて、俺達の曲だよ」

…ようやく会話になった?

言葉のキャッチボールに成功して、それだけに満足していたあたしは、とても大切な部分を聞き流している気がした。


「…俺達の、曲?」

「そう」

「てことは、trap?!」

「そう」

ふーん、、、じゃなくて!

「なんか、合ってたんですよね。あたしからだけかも知れませんけど、なんか、聞いてて…」



< 98 / 344 >

この作品をシェア

pagetop