意地悪な君の彼女は大変
嫉妬
昨日まで降っていた雨が上がり、葉を伝って落ちて行く雫は太陽の光を浴びてキラキラ光る。
そんな素敵な休日の午前、あたしは買い物に出ていた。
能天気にショッピングを堪能し、疲れた足を休めようと喫茶店に入ったのが5分前。
そして、彼氏様を発見したのも5分前。
その隣に美しい女の子がいることを確認したのも5分前だ――――
「瑚珀ったら、相変わらず冷たいーっ!」
「ああそりゃどうも」
「誉めてないしっ。でも、さらにカッコよくなったよね」
「あっそ」
フッと一瞬笑った、“あの”瑚珀が。
それにモヤモヤして堪らない。気持ち悪いし、自分に嫌気がさす。
だいぶ話が弾んでいるみたいで、さっきから横にいらっしゃる彼女さんは笑ってばかりだ。