意地悪な君の彼女は大変
嫉妬






昨日まで降っていた雨が上がり、葉を伝って落ちて行く雫は太陽の光を浴びてキラキラ光る。



そんな素敵な休日の午前、あたしは買い物に出ていた。





能天気にショッピングを堪能し、疲れた足を休めようと喫茶店に入ったのが5分前。



そして、彼氏様を発見したのも5分前。





その隣に美しい女の子がいることを確認したのも5分前だ――――





「瑚珀ったら、相変わらず冷たいーっ!」


「ああそりゃどうも」


「誉めてないしっ。でも、さらにカッコよくなったよね」


「あっそ」




フッと一瞬笑った、“あの”瑚珀が。



それにモヤモヤして堪らない。気持ち悪いし、自分に嫌気がさす。




だいぶ話が弾んでいるみたいで、さっきから横にいらっしゃる彼女さんは笑ってばかりだ。







< 57 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop