終業チャイム
休憩チャイム


夏休み。


期末テストで残念な結果が出てしまった人と、部活動に励む人しかいない校内に、どちらにも所属しないあたしが教室で個人授業を受けている。



机をふたつ向かい合わせでくっつけて、相対する教師と生徒。


クーラーのない教室で窓を開け放し、しかし一向に入ってこない風に苛立ちを感じながらも蒸し暑さを増すこの空間は、なかなか耐えられないものがあった。


蝉が短い一生に抗うように、ミンミンと絶え間なく鳴く。




こぼれ落ちるのは、汗と「暑い」という言葉だけ。


汗は顎を伝って、歴史の宿題であるプリントに染みを作った。



ふと目の前の男に目をやると、汗などかいている様子が一切ない。





この暑さは、


なんのせい?



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