sweet×sweetな恋モヨウ
03*初デート
――そして、日曜日。
「まさに、絶好の“デート日和”だね」
真っ青な空。
気持ちのよい初夏の風。
視界に広がる鮮やかな緑。
そして
隣には可愛い“彼女”。
……最高じゃん。
ようやくこういう日がやって来たんだね。
「さ、行こっか?」
幸せを噛みしめながら、にっこりとアヤに微笑みかけてみるも……
「……なんで、ココ?」
俺のスマイルは完全に無視して、きょろきょろと辺りを見渡している。
何も言わずに連れてきたから、まだ状況が掴めていないらしい。
「ここって“デート”で来るような場所じゃないよね?まして、“初デート”でなんて……」
ポロッと漏らしてから、はっとしたようにアヤは慌てて口を押さえた。
……え?
「ね、アヤ今なんて…」
確かめたくて聞き返してみたものの、思いっきり顔を背けてられてしまった。
これは“照れ隠し”だな。
なんだ。
アヤも、ちゃんとわかってくれてるんだね?