姉妹
潮騒
―美月、美紅 14歳


美紅の七歳の時のある騒動から七年後

美月と美紅は実家から遠くにある中学に通っていた

その中学は規則の厳しい女子校であったが、生徒たちはそれなりに自由にのびのびと過ごしていた。


ここには姉妹の近所の子供たちは誰も来ていない。

地元の中学に美紅を行かせるのは美紅が不都合だろうという祖父の計らいによるものだった。

別に美月は地元の中学でも良かったのだが、美月が美紅と一緒がいいと言って聞かなかったのだ。

祖父は考えあぐねた末、美月も一緒の中学に入れることを決意した。

そして彼女達は何事もなく平穏な毎日を送っていた。
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